①の続きです。
7月28日:(自宅待機期間 2/ 10日目)
午前4時前。娘が「いたいー!」と泣き叫びながら起きる。急いで起きると、身体が熱い。
嫌な予感がして体温を測ると39.5度。昼間は37度まで下がっていたのに、熱ぶり返し。急いで麦茶と解熱剤シロップを飲ませる。
娘は水分を摂ったことで少し楽になったのか、急に元気になり「起きる!アンパンマンみる!」と言い出す。
とはいえまだ4時前。私も熱は下がったとはいえまだ本調子ではないのでもう少し寝ていたい。
小声で「もうちょっと寝ようよ」と言ってみたり、立ち上がってしまった娘を抱っこしてトントンしながら横にさせてみたりと、なんとか寝かしつけようとしたけど、一度テンションの上がった娘は寝付きそうにない。
もうどうやったって寝付きそうにないな、と思ったので起きようとすると、隣の布団で寝ていた夫が起きてきて「俺がやるよ」という。なんかもう昨日の昼みたいな言い合いをするくらいなら全部私が引き受けたい、と思って「大丈夫。その代わり朝少し寝かせてほしい」というと「やっぱり俺がするから大丈夫」と夫。
「じゃあお願い。ちょっとだけ寝るからそしたら交代しよう」のちょっと…の時点で「わかったから」と少しだけ怒りを帯びた声に「あなたが横になっている間私が娘の世話をしてたんですけど?!」という怒りで、自分でもびっくりするくらい泣いてしまった。結局夫が娘を連れてリビングへ行き、アンパンマンを見せてくれる。
寝室に一人になったあとも怒りと興奮が冷めることなく涙は出続けたが、体力がなさすぎて長時間泣き続けることができず、寝る。ピッタリ30分で起きて、魂の抜けた顔でリビングへ。
膝に娘を乗せている夫に「私が娘の面倒を見るから寝てきたら」と声をかけると、「大丈夫だからもう少し寝てきたら」と返してくる。
またもや空気がピリついてきたときに、娘が「あたちはねるー!」と言うので、「あ、そう?じゃあみんなで寝よっか…」とみんなそろって寝室へ。
娘は自分で布団にごろんと横になったので、お腹のあたりに手を置いているとすぐ眠ってしまった。
娘が寝付いた後、「小さい頃、子供の目に入る場所で喧嘩をする両親がすごく嫌だったはずなのに同じことを繰り返してしまっている」と自己嫌悪になる。
が、体力が無さすぎてすぐ寝る。
7時。娘起床。それに伴い家族全員起床。
夫も私も熱は下がったが、私は咳と腰痛・関節・筋肉痛。夫は咳と鼻水の症状あり。
娘は一応夜中に飲んだ熱冷ましシロップが効いているのか、熱が37.8度まで下がる。彼女も咳が出て、鼻水が出ているが相変わらず元気。
全員本調子ではないとのことで、夫が仕事を休んでくれた。体調が悪い中一人で娘を見るのが結構しんどいのでありがたい。
昼、なんか息が苦しい。やたら息切れが早い。
部屋を往復しているだけで息が切れ、眩暈がする。
娘に抱っこをせがまれるが、全身が痛いので立ち上がって抱っこすることができず、座ってぎゅっと抱きしめることでお茶を濁してしまう。
夫に横になったら?と言われ布団に横たわったら、息切れは落ち着いたが目の前がチカチカする。これ本当に再来週には仕事に復帰できるのか?
夕方、息苦しさから解放されたと思いきや腰痛が酷くなる。ぎっくり腰になってしまったようで、横になった状態から立ちあがることができない。
柔らかめの布団で横になる時間が多かったからか、高熱の後の関節痛や筋肉痛が原因なのか…。
なんか直す手段はないものかとネットを検索していたら、アミノ酸が腰痛や倦怠感に効くという記事を見つけて即ポチってしまった。
夜、夫と「東京都の物資支援はいつくらいに届くのか、何が入っているのか」という話で盛り上がる。
こう何日も家に引きこもっていると、嬉しいサプライズというか予想の範疇を超えた出来事がなかなか起きないので、もう本当に東京都からの物資支援に何が入っているかという想像ゲームがめちゃくちゃ面白くなってしまう。
その後、娘が毎日食べている卵や牛乳のストックが切れそうな事に気づいて西友のネットスーパーで買い物。大人用にアイスやコーラも注文した。
この日は楽しみにしていたバチェロレッテの最終話配信日だったが、テレビの前に座る気力も、音を楽しむ気力もなくて、布団に寝転がって字幕をつけて無音で視聴した。
7月29日(自宅待機期間 3/ 10日目)
朝、自分の身体が熱いモヤで覆われた感覚があったので、嫌な予感をしながら体温を測ると38.1度。
完全にぶり返した。HER-SYSに記録しようとしたところ、システムメンテナンスで記入出来ず。
咳がひどく、身体が重い。腰痛も治らない。でも今日はさすがに夫が休めないので、なんとか起きてカロナールを飲む。
夫も娘も本日は熱がない。ただ、咳と鼻水は継続して出続けている。
娘がそろそろアンパンマンに飽きてきた。それもそのはず、レコーダーに録画された10話くらいを繰り返し繰り返し観ているからだ。
とはいえ、娘を外を散歩したり、家の中でダンスしたりかくれんぼしたりと全力で遊べる体調でない今、たとえ短時間だとしても(そしていろいろなことを吸収する2歳という年齢の娘を、テレビの前で拘束する罪悪感があるとしても)、じっとしてもらえるアンパンマンというコンテンツを失うのはしんどい。
ということでネットでアンパンマンが観れるサブスクを調べたところ、Huluであればみれるとのことだったので即登録。
娘、知らないアンパンマンの話に興奮。しかも一話終わると間髪入れずに次の話が始まる。放っておいても永遠にアンパンマンが流れてくる。すごい。
夫が準備を終えたところで一旦娘の世話をバトンタッチ。始業時間になるまで横にならせてもらい、なんとかそれまでに解熱剤が効くことを願って横になる。
始業時間10分前にアラームを架けてそれまで寝ようと携帯を開いたら、色々連絡が来ている。あれ、もしかしてみんな私のコロナを心配してくれたのかな、と思って見てみると、私の31回目の誕生日を祝う連絡がポツポツときていた。
「うわーそういえば今日誕生日だった…」というのが素直な感想。つい数日前まで覚えていたはずなのに、当日になってすっかり忘れてしまっていた。想像していた31歳って、もっと大人だった。31歳になっても誕生日を祝われるのは嬉しい。
始業時間数分前に起き出し、夫とバトンタッチ。
娘はアンパンマンに飽きたらしく、YouTubeでシナぷしゅの「おじゃがのたび」を見ている。
小さい頃はよくシナぷしゅを見ていたし、育休中は夕方のシナぷしゅが始まると「今日も小さい娘を死なせずにすんだ…」とホッとしていた。
今振り返ると、何をそんなに思いつめているんだと笑ってしまいそうなほど、はじめての育児に怯えすぎていた。
あの頃の私が見たら卒倒してしまいそうなほど、娘には朝からテレビばっかり見せている。
気がついたらHER-SYSのメンテナンスが終わっていたらしく、記録を促すショートメールが届いていたので朝の体温を記入。
解熱剤が無事効いたようで、体温が一気に36.5まで下がる。が、腰痛・関節痛・倦怠感・鼻水は治らない。不思議な感じ。ワクチンを打った時は風邪の症状が全くないのに熱が出るのに少し面白さを感じたが、それの逆。熱と症状って切り離せるんだな…。
熱が下がったらなんだか今までできてなかったことをしなくては、みたいな気分になったので昼飯でも作るかと冷蔵庫の扉を開けると、先週末にスーパーで買ったとうもろこしが冷蔵庫に入れっぱなしになっている。さすがにこのまま茹でて食べても美味しくないかも、と白ごはんドットコムのとうもろこしご飯を作る。
素朴で優しくて美味しい味。食が細っていた娘も全部食べたので一安心。
ご飯のあとは、娘を寝かしつけるついでに一緒に昼寝する。
なんとか家事もできるけど、ここで頑張ったらコロナ後遺症とかいうやつになってしまいそうな雰囲気を身体から感じる。
産後の産褥期にしっかり休まないと更年期に苦しむ、という嘘か本当かわからない話を盾にして、暇さえあればゴロゴロしていたあの頃を思い出す。
昼、待ちに待った東京都からの物資支援が届いた!なんと、追加で申し込みをしたパルスオキシメーターも一緒に入っていた。ありがたい…。
ワクワクしすぎて家族みんなで開封式。十分すぎるくらい入っている。入っていると言いなと思っていたゼリーが入っていて、嬉しすぎて逆に食べれなかった。
また、昨日ほどではないが息苦しさが続いてたのでパルスオキシメーターで酸素飽和度を測る。97%。あまり問題のない数値のようだったので安心、と共に、じゃあこの息苦しさの原因って…?みたいな気持ちになる。
昨日の夜注文したアミノバイタルの粉も届いたので、水に溶かして夫と半分ずつ飲む。
すっぱ甘い。部活を思い出す味。当たり前だが、飲んだ直後に劇的な変化はなし。その後もまあ若干筋肉痛が楽になった…かな?程度。まあそうだよな、と思う。
夜、東京都の物資支援から届いたパスタを食べる。
普段の我が家ではなかなかチョイスしないカルボナーラ味のパスタは、胡椒が効いていた。
娘と一緒に昼寝をしたのにも関わらず、眠くてしょうがなかったので早めに寝る。
7月30日(自宅待機期間 4 / 10日目)
朝、体温37.0度!
熱下がった!完全に治ったわけではないが、腰痛も関節痛も昨日よりも弱くなった気がする。そして鼻水が大量に出るようになった。
夫も鼻水が止まらないとのことで、一日に300枚(150組)のティッシュを1箱ずつ消耗してしまう。
瞬く間に買い置きが切れたので、Amazonで注文。明日には届けてくれるらしい。ありがたい。Amazonがなかったら大変だったな〜と思うとともに、実家に一人で暮らしている母(ネットにあまり明るくない)がコロナになったら大変だなと思うなど…。
朝食後、夫の携帯に義母から電話がかかってくる。
本来であれば明日は夫の祖父の一回忌で、家族みんなで義実家にお邪魔する予定だった。
一回忌の日程が決まった春頃は、コロナの第6派が収まりつつあり、感染者数が5000人を超えていたにも関わらず、もうこのまま放っておいても収束しそうな雰囲気すら出ていた。もはや懐かしい。
同じ東京都内とはいえ、電車で一時間ちょっとというコロナ禍だとちょっと躊躇する距離の義実家には、娘が生まれてから数回程度しか帰れていない。
久しぶりに行く義実家を割と楽しみにしていたのだが、まさかこのタイミングでコロナにかかるとは。
夫が娘に「おばあちゃんから電話だよ」と携帯を渡すと、娘は「おばあちゃん?!」と興奮した様子。
テレビ電話に切り替えると、キャッキャと楽しそうだった。なぜか途中でテレ始めて座椅子に顔を擦り付けていた。治ったら会いに行こうね。
義母との電話を切ったあと、娘が今度は私の携帯を覗いて寂しそうにしていたので、私の母に連絡してみる。
うちの母とは割と高頻度でテレビ電話をしているので、義母のときのような興奮はなく、「あっ、ばーば*1」と軽い調子。
母には既に一家全員でコロナに感染したことは伝えてあったので、体調を心配された。まだ咳や鼻水などの症状があるが熱は下がったことと、隣の県に住んでいる母も気をつけてほしい、などと話す。
私が母と話しこんでいるうちに、娘は飽きたのかブロックで遊び始めていた。
昼、娘が昼寝しない。
暇すぎて悪さをし出したので、Huluでミッフィーのぼうけんを見る。
アンパンマンもミッフィーも見れるなんて、私たちが求めていたサブスクリプションサービスはHuluなのではないかと思う。
途中、夫に娘の世話をバトンタッチし、寝る。
寝ても寝ても眠いし、身体がずっしりと重い。
自分の重力だけが変わってしまったような感覚。
10代の後半から20代の前半にかけてうつ病を患っていたのだけれど、そのときもこんなふうにある日突然自分の身体にかかるGが変わってしまった日があったのを思い出した。
これが治らなかったら、と思ってぞっとする。
やめておけばいいのに、コロナ後遺症で寝たきりになってしまったという人の体験談を読んで「私もこんなふうになってしまったらどうすれば良いんだろう」と思って泣いた。泣いたらスッキリした。
夜、娘にテレビを見せ過ぎな気がして、なにか新しいおもちゃでも買おうかなと思いAmazonを覗いてみたが、何を買えば良いのかわからない。
ブロックはあるし、ブロックがあるから積み木はいらないし、おままごとセットもある。一番喜ぶのは絵本のセットだろうけど、今届いても読み聞かせができない。
とりあえず私が早めに体調を治して遊んであげるのが一番のおもちゃになるだろうと思い、検索をやめて眠る。
7月31日(自宅待機期間 5/ 10日目)
朝、体温を測ると36.6度!平熱だ〜〜〜〜!!!!
腰痛・関節痛もだいぶよくなった!咳はまだ出るけどだいぶマシ!わ〜!嬉しい!!!
娘も夫も平熱で、同じく咳は時折出るけれど、一時期よりはだいぶよくなった。
娘はだんだんと「そとにいきたい」「おさんぽいきたい」と言い出さなくなり、リビングとダイニングと寝室を行き来して冒険ごっこをして遊んでいる様子。親の手を取って家の様々な場所を案内してくれる。
冒険ごっこに飽きると、即テレビの前に座り「アンパンマン!」と言って、アンパンマン上映を要望してくる。
アンパンマンに飽きると今度は絵本を持ってきて、「よむ!」と言ってくる。その繰り返しの中に、たまにブロック遊びやお絵かきが挟まる。
私はどの遊びに付き合うのもだいぶ飽きてしまったので、絵本を読む際はいつもと違う声色で読んでみたり、お絵かきの際にリアルなタッチで描くなどして娘に付き合う。
公園や図書館に行くのは、娘だけじゃなくて私の気分転換になっていたんだなあ。
昼、娘を寝かしつけているうちに一緒に寝てしまう。
その間に、義母が来てくれたようで、一回忌に出た仕出し弁当と、知り合いから譲り受けてくれていたというアンパンマンのキーボードを持ってきてくれる。
キーボードの箱の印刷された見たことのないアンパンマンを見た娘は「わー!♡」となっていたが、対象年齢が3歳以上らしく、思いっきりエンジョイできなくて短時間で飽きてしまっていた。
が、どうしてもアンパンマンのおもちゃを諦めきれず、何度か席に座っていた。
夕方、さすがにそろそろテレビを見せ過ぎかな…と思い、絵本を読む。
娘もテレビに飽きつつあったらしく、読み終わると次の本を持ってくるとった調子で、結局本棚にある絵本の半分くらいを読んだ。
乳児だった頃から読んでいる『もいもい』や『じゃあじゃあびりびり』も読んだ。
生後1ヶ月から持っている本たちなので、もう本人も内容を覚えてしまっている。私が読み上げなくても、もうどのページにどの音が当てはめられているのか覚えてしまっているので(書いてある文字は「もいもい」とか「みず じゃあじゃあ」とかの簡単なものではあるけれど)、途中から一人で読書に勤しんでいた。
この本を買った頃は、「この子が一人で本を読めるようになるのはいつごろなんだろう」って思ってたけど、意外とすぐだった。
いや、すぐでもないか。生後1ヶ月の頃は、2歳なんて遠い遠い未来のことだと思っていたもんな。日々できることがどんどん増えていく娘の隣で、毎日本当に色々なこと体験したから、その2年があっという間だったって感じるんだよなぁ。
一人読書が飽きた娘が、やはり読んでくれと本を渡してきたので、再び一緒に本を読んむ。
あぐらをかいた上に娘を座らせて絵本を読むのがいつものスタイルなのだが、今はその体制になるとお尻が痛い。今日は私が体育座りをして、その脚と脚の間に娘を挟む新スタイルでなんとか乗り切る。
喉が治ってきたので、本を読むのも楽しかった。
夜、義母が持ってきてくれた仕出し弁当を食べる。
大きい弁当だったので娘と半分ずつ分けようとしたら、おかずのほとんどを娘にもっていかれてしまった。
最初に食べれそうなものを避けておいて娘の皿に盛っておいたのだが、それはそうそうに全て食べ尽くし、次から次へと弁当箱のなかに手を入れてどんどん食べようとしてくる。
咎めつつも、私がもう疲れてきたので後半はもうほぼやりたい放題。
白身魚の味噌焼きに、筑前煮、茶飯にポテトサラダ…そうとうお腹が減っていたのか、普段なら手を出さないであろう、めかぶの柴漬けさえも「おいちー!」と言って全部食べていた。
全体的に味が濃いめだったのだが、もしかして若干味覚障害が起きているのかなぁ…そうだったら可愛そうだな…。
あーーーーそれにしてもあと5日も外に出れないのか…。
*1:呼び方が一緒だと混乱するかも…と思い、一応義母のことをおばあちゃん、私の母のことをばーばと呼ばせている。意味があるのかはわからない